平成17年1月13日発行
 インテリジェンス

<推薦の辞>
日本の領土を守るため行動する議員連盟
事務局長・衆議院議員 松原 仁


「守ろう竹島!日本の領土。」の出版おめでとうございます。濱口さんの常日頃からの竹島問題を始めとする諸活動に対し心から感謝と敬意を表する次第です。
 濱口さんとは、私の事務所の政策秘書の矢島君が旧知の仲という縁でお会いして以来「わが国の領土を守る」という共通の目標をもつ同志として交流を持っておりました。去る9月30日には、自民党と民主党の国会議員から成る超党派の『日本の領土(竹島、尖閣諸島等)を守るため行動する議員連盟』を代表して島根県庁を「県土・竹島を守る会」の役員の方々と共に訪問し、澄田信義県知事と竹島問題について意見交換をし、今後も協力してゆく事を約束したところです。
 北方領土や、東シナ海の尖閣諸島に比べると竹島は取り上げられることが少ないので、地元島根県はもちろん、全国そして全世界へ認知されるよう国政の場でも全力で取り組んで参ります。
 本書を通じて国民の皆様に改めて認識をしていただけると信じています。


<推薦の辞>
2004年日本青年会議所新・国家アイデンティティ創造委員会
委員長  樫畑 友洋

    
 「本日、日本固有の領土である竹島(韓国名・独島)に本籍地を移しました」。平成16年3月、濱口和久君から短い電子メールが届いた。
 この一年間、私たちは日本青年会議所での活動を通じ、国家アイデンティティを探求してきた。国家談義に花を咲かせ、酒を酌み交わしたことも楽しい思い出である。先ほどの電子メールを読んだとき、私は、濱口君の愛国心、郷土を想う気持ちを痛烈に感じることができ、彼の行動に勇気付けられた。
 日本は素晴らしい国である。私はこの国を誇りに思っている。しかし、竹島問題での政府の対応については、あまりにも情けないと言わざるを得ない。そしてまた我々国民も無頓着すぎる。平和ボケしているのだ。
 この問題を先送りしているうちに、我が国の領土が奪われてしまう。そうさせないためにも、「韓国による不法占拠を許さない」という当たり前の主張を国民世論として巻き起こすべきだ。実際に行動する青年の声を、一人でも多くの人にぜひとも聞いてもらいたい。(実際に行動する青年の主張を、一人でも多くの人にぜひとも読んでもらいたい。)

 

<序 論>
 韓国によって竹島(韓国名・独島)が不法占拠されて平成十六年(二〇〇四年)で五十年が経つ。一方、平成十七年(二〇〇五年)の二月二十二日を持って竹島が日本国島根県に正式に編入されて一〇〇年が経つ。日本人として竹島問題を考える場合、重要なことは『自国の領土が不当に奪われている状態をそのまま放置している国家が主権国家と言えるのか』ということだ。たしかに、「東京の日比谷公園程度の面積しかない島だから、韓国にくれてしまえ」という意見もある。日本には北方領土、尖閣諸島という領土問題もあるが、一番、日本人の関心が薄いのが竹島なのかもしれない。しかし、ドイツの法学者イエリングは『権利のための闘争』の中で「隣国によって一平方キロメートルの領土を奪われながら放置するような国は、その他の領土をも奪われてゆき、遂には領土を全て失って、国家として存立することをやめてしまうであろう」と言っているが、まさに日本はその状態に近い国家と言わざるを得ない。
 また平成十七年は日韓国交正常化四十周年の年ということで「日韓友情年二〇〇五年」として様々な記念交流事業が日韓両国で計画されている中、日本では今年、韓流「冬ソナ」ブームが韓国人も驚くぐらい席捲した年であった。
 一方、韓国では三月二日、「親日派糾弾法」と言われる「親日・反民族行為真相究明特別法」が韓国国会で成立をした。この法律は〈事後法〉によって日本の統治時代に日本に協力した人物を裁くという、近代法の概念と懸け離れた極めて時代錯誤的な悪法である。戦後の韓国は、国の成り立ちからして日本の統治時代を客観的な立場で評価することを拒むところから始まっており、韓国社会では『親日派』という言葉は今なお『売国奴』とか『民族的裏切り者』という極端に否定的な意味を未だに持つ国家だ。七月二十一日に済州島で日韓首脳会談が行われた同じ日にソウルで「対馬は韓国領土 小泉総理訪韓反対」集会が開かれているし、ワールドカップスタジアムで行われた二十三歳以下の日韓代表戦で、スタジアムに一部の韓国人サポーターが掲げた大きな横断幕には「独島は韓国領」「南伐(日本征服)」という文字が書かれていた。こうした政治的スローガンをスポーツの現場に持ち込む韓国人サポーターの非常識さは、二〇〇二年の日韓ワールドカップの時より増幅している。「表は友情、裏は反日」というのが現実の韓国社会の姿である。
 日本国民は韓国のこうした日本に対する無意味な韓国人からの挑発が当たり前の光景として存在するという現実をきちんと認識しなければならない。日韓友情年というスローガンを掲げるのはいいのだが、一方的に日本の譲歩でしか成り立たない友好で、果たして日本と韓国は「友情」を醸成できる環境にあるのだろうか。
 日本は韓国に対して日韓国交正常化四十周年を機会にいつまでも竹島問題を放置するのではなく、竹島問題の解決(私に言わせれば、韓国警備隊の竹島からの退去)を図る行動に出るべきである。韓国側の竹島領有権主張には何の根拠もない。本来、竹島は歴史的・国際的にもまぎれもなく日本の領土である。日本の韓国に対する物言わぬ弱腰の外交こそが、竹島問題の解決を遅らせている。
 私は多くの国民に竹島問題を知ってもらいたいという思いから平成十六年三月十一日に本籍地を『島根県隠岐郡五箇村竹島官有無番地』に移すという行動に出た。
 その後の約一年間の竹島問題に取り組んだ記録として一冊にまとめたのが本書『守ろう竹島! 日本の領土。』である。
 是非とも多くの方に本書を通じて竹島問題について触れてもらい、日韓の克服すべき課題の一つである竹島問題を正しく(韓国の不当性を含めて)理解して欲しいと願っている。

平成十六年十二月吉日                   濱口 和久

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