自衛隊のイラク派遣は憲法違反か  (平成16年1月25日)
 小泉総理は昨年3月20日の米英によるイラク攻撃に対して、各国に先駆けて日米同盟の観点から支持を表明した。小泉総理の「支持表明」の判断に対して日本国内で賛否両論がある中、イラク特措法(イラク特措法自体には幾つかの問題点もあるが、自衛隊の派遣に絶対反対という意見には組しない)に基づいてイラクの人道復興支援のために自衛隊が派遣される(先遣隊は既に派遣)。
 私は百歩譲って、「支持反対」のスタンスの人達も、イラクの人道復興支援を日本が全く行う必要がないと思っている人はいないだろうと確信している。
 そうであるならば、水道・ガス・電気などのインフラ整備、医療支援等々のために日本から民間グループや医師団に参加をする人がいないのであれば、自衛隊がその任務に当たること自体は問題がないのではないのか。
 米英主導のイラク復興に日本が手を貸すのではなく、新たな国連安保理決議の採択などを通じた国連主体の人道・復興支援を進めるべきだという意見もある。
 しかし、私は現在の国連の枠組みでイラク復興ができるのか疑問に感じている。もし本当に国連加盟国がイラク復興を願うのであれば、国連決議などに関係なく各国が自らの判断で、イラクに対する復興支援を積極的に行うことも可能ではないのか。(現在の国連はイラク復興に関しては各国の思惑と利害が絡んでまとまらないと私は思っている)
 民主党内では菅直人代表は自衛隊のイラク派遣は憲法違反だという見解を打ち出し、鳩山由紀夫前代表は憲法違反には当たらないし、「憲法違反」については党内のコンセンサスが得られていないと発言している。
 私は今回のイラクへの自衛隊の派遣を55年体制時代の不毛な憲法・自衛隊問題に矮小化するのではなく、わが国がイラクの国民が困っている時に、助けてやることが出来るのか出来ないのかということに尽きると思っている。
 朝、起きてみたら昨夜、寝る時には雪は降っていなかったのに外は一面、雪が積もり、街中が雪の中、ご挨拶に伺う約束をしていた方の家(3軒)にお邪魔した。
 最後にお邪魔した松江市内の中学校の教師をされている方のご自宅で、先生から「今日、朝からのNHKの日曜討論で、日本の北朝鮮に対する経済制裁について、社民党の横光克彦国対委員長が『北朝鮮に対して対話だけでだめならば圧力も必要だ。経済制裁の法案については、やむを得ないという考えだ。ただ経済制裁の発動には慎重であるべきだ』という発言を聞いていて、現在も日本人の人権と自由を奪っている拉致事件が解決されていないのに、『経済制裁の法案についてやむを得ない。ただ発動には慎重であるべきだ』という発言には長年、社民党(旧社会党)を支持してきた私としては、最近の社民党の北朝鮮に対するスタンスや言動には疑問を感じている」という話を聞いて、私(濱口)の政治信条「国民の生命・財産・人権・自由・安全」を守るのが政治の究極的な使命であるという
持論を話しながら、夕食(鍋)までご馳走になって家に帰ってきた。(経済制裁の法案に関しては自民・公明・民主の三党の間では今国会に提出して、早期に成立させることで基本的に一致をしている。)
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